GranChef

愛知県東海市の黒毛和牛ステーキと新鮮シーフード料理の専門レストラン|グランシェフ

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料理人になったターザン、 私だけの紀州虎伝説

料理人になったターザン、 私だけの紀州虎伝説

10月末の朝スズメ蜂に襲われた、生茂った親類の庭木を切っていたら異様な殺気を感じ逃げたが2匹に刺されました。
上腕部に強烈な痛みを感じすぐ店に戻り手当をした、針を抜き毒を絞り水で洗いアルコール消毒した少し腫れた程度だ。
亡き父に教わった応急措置である、病院に行くように言われたが熊野のターザンは蜂に刺された位では平気だと笑った。
父は無口で黙々と働く寡黙な人でした、私は熊野の大自然を駆け回り、ヤンチャ者で勉強嫌いだったが叱られた記憶は無い。
父の巨大な背中と物凄い怪力は威圧感があるが日頃無口で優しかった、台風が来ても父の傍ならば恐怖は感じなかった。
私が中学生の頃村に異様な男達が来た、空き家に住んだ男達は8人程で皆人相が悪く刺青があり村人達は怯えていた。
父は山奥の飯場で宿泊し伐採現場の頭目をしていた、帰宅するのは月2回程度で凶暴な男達の噂は知らなかったらしい。
その夜は両親、私と弟、幼い妹で夕食を食べていた、兄は祖父母と暮らしていて恐怖の事件は知らないと思います。
娘が男達に連れて行かれた助けて欲しいと近所の母親が父に頼みに来た、父は黙って頷き母を見た母も黙って頷いた。
村には駐在が無く村の男達は見て見ぬ振りだ、新宮署からでは1時間以上掛かり娘は暴行されるかも知れなく時間が無い。
大きな鉈を手に男達の住処に向かう父を私は棍棒を持ち必死に追った、やがて怒鳴り声が聞こえ壮絶な死闘が始まった。
私は修羅になり投げ飛ばされた男達の顔面に棍棒を叩き込んだ、その夜から私の背中に修羅が棲みついたような気がする。
男達の親分が猟銃で父を撃った、2発銃声がしたが父は無事だった、瞬間大鉈が閃き親分の首筋で止まったように見えた。
親分は怯え子分達も怯えていた、娘を連れて帰るぞ父は静かな声で言った、今度やれば殺すからな猛虎が男達を睨んだ。
洋次(私)帰ろうかと微笑んだ、母はお帰りなさいと何事も無かったように父を迎え私にお腹が空いただろうと微笑みました。
暫くして警察が到着し男達は逮捕された、指名手配中の凶悪な連中だったらしい、父はお咎め無しで村に平和が戻りました。
昭和30年当時山奥の村には電話が1台だけだった、現在の様に携帯電話があればすぐ警察に連絡が可能でありますが。。
裸の背中を見た記憶が無い、夏でも長袖を着ていた、母に聞くと笑っているだけだ、父の背中には猛虎が棲んでいるのだと思った。。
19歳まで父と林業をした、筋骨が痛いほど過酷な労働だったが馴れれば楽しかった、林業が存続すれば料理人にならなかっただろう。
青く美しい空、鳥の鳴き声、美味しい空気、両親との会話、梅干しと塩辛い干物の大盛り弁当がたまらなく旨かったなあーと想います。

名古屋に出てコックの修行時代、無法者達と喧嘩した先輩を救助して死闘の末、打撲及び足を叩き折られ暫く入院の体験がある。
血まみれの先輩を見て激怒し相手を殴り倒す、無数の鉄パイプが容赦なく顔面を襲うやがてパトカーのサイレンが聞こえほっとした。
先輩は無二の親友です折られた右足は冷えると痛む、先輩は脳検査で異常なく私は安心した、父に話すと男の勲章だと褒められた。
見舞いに来た先輩と派手にやられたなーと笑った、告訴するかと問われたが断り復讐を誓い合う馬鹿で無鉄砲な青春時代でした。
30歳頃私は土佐犬の虎子を連れて里帰り、鰻釣りをしていたら虎子が物凄い濁流に流され絶望感を感じながら必死で追いかけた。
大渦中に虎子を見て躊躇なく飛び込み奇跡的に救助、愛犬を助ける為濁流に飛び込み死んだら馬鹿な奴だと皆に笑われただろう。
事件を聞いた母は虎子を抱きしめ洋次(私)が主人で良かったねと泣いた、寡黙な父が洋次は簡単に死ぬ奴では無いと酒を飲んだ。
土佐犬の虎子は私が与える食事しか食べないので里帰りは一緒だ、長時間の運転は疲れ深夜車で寝るが虎子の傍で安心でした。
スズメ蜂に刺され父の笑顔が瞼に浮かんだ、私の貴重な財産である紀州虎の伝説、映画のような現実を知るは私だけと思います。
当時を知る村人達も他界して村に紀州虎の伝説を知る人は無い、俳句が趣味で酒を飲むと教えてくれる意外な一面もありました。

スズメ蜂には自分で復讐をした、戦利品の大きな巣を見て都会育ちの妻は驚き私は久しぶりに熊野のターザンに戻った気分だ。笑
愛犬のマルチーズに蜂に刺された話をした、愛犬は刺された傷を舐めてくれました、高齢だが優しく可愛い私の味方であります。。。
マルチーズと散歩している私を空から見て紀州虎は笑うだろう、お前も老いたなー。。ターザンも少し優しくなりましたと笑います。。
         








 

2019-11-23 01:30:54

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